野球を観戦していて、「今の打球、ホームラン？それともツーベース？」と迷ったことはありませんか？特にフェンスの上部やネットに絡む打球は、見た目だけでは判断が難しく、現場の審判も協議になることがあります。
今回は、私が実際に経験し、判定に迷ったケースをもとに、フェンスやネットに絡む打球の判定基準を解説します。
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それでは、プレイボール！
＼この記事を書いた人／
ひるきん
小学校から大学まで野球を続けた経験を持つアラフォーパパ。わが子も少年野球を始めたことがきっかけで、審判としてグラウンドに立つ機会が増えました。しかし、そこで気付かされた「野球のルール、ちゃんと分かってない…」。わが子とともに日々野球の勉強中です！
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審判中に迷ったフェンス際の打球判定
私が実際に審判をしたとき、こんなケースに遭遇しました。
高く舞い上がった打球は、グングン伸びて、外野の頭を超えました。伸びた打球は、ノーバウンドでフェンスの最上段に当たり、そのまま場外へ。
「これってホームラン？それとも、エンタイトルツーベース？」
すぐさまタイムをとり、審判全員がマウンド付近に集まります。協議の結果、最終的にはホームランと判定することに。
試合後にルールを確認すると、ホームランで一安心。ただ、協議中はホームランにするか、エンタイトルツーベースにするか、各審判の意見が別れ、なんとも不安の残る宣告でした。
少年野球でもホームランが出る時代
最近の小学生はよく打ちます。試合では、普通に柵越えホームランも出ますし、「おぉ〜っ！」と声が上がるような長打も増えています。
子どもの体格やトレーニングの質が向上していることもありますが、個人的にはバットの進化が大きいと思っています。
- ウレタン素材のバットが飛び過ぎる！
- 金属製のバットにはない飛距離！
- 備えておきたいネット際の打球のルール
ウレタン素材のバットが飛び過ぎる！
ホームランが増えてきた背景には、選手の体格や練習方法の変化もありますが、バットの進化が大きな影響を与えているように思います。
最近の少年用バットは、ウレタン素材を使ったバットが主流。昔の金属バットとはまったくの別物です。
- ビヨンドマックスレガシー | ミズノ
- ワニクラッシャー | marucci
ビヨンドマックスレガシー | ミズノ
「飛距離と安心感」で選ばれるのがミズノのビヨンドマックスレガシー。ミズノならではの「使いやすさ」と「信頼感」で、多くの支持を集めるモデルです。
＼飛距離重視のトップバランス／
柔らかく高反発な素材がボールの変形を抑え、力のない子でも強い打球が打てるので人気です。バットの重心は、トップバランスとミドルバランスの2種類がラインナップされているため、お子さんのタイプに合ったモデルが選べます。
＼振りやすさ重視のミドルバランス／
ワニクラッシャー | marucci
海外メーカーらしい発想が光るワニクラッシャーは、アメリカ発のmarucciが開発したウレタンバット。今回のホームランを打った子が使っているバットも、このワニクラッシャーです。
＼本番アメリカ発の個性派バット／
グリップは握り心地がよく、操作性も良いうえ、しっかり飛びます。日本ではまだ少数派のブランドですが、目立ちたい人や個性派のバットを探している人におすすめです。
私が子どもの頃にも、こんなバットがあれば！うらやましいっ…(><)
金属製のバットにはない飛距離！
金属製バットは、打ったとき感覚が固く、ボールが変形しやすいのが特徴。打つときにボールの芯とバットの芯を合わせないと、強い弾道が打てません。
ウレタン素材のバットは、ボールを打ったときにグニッとたわんで、押し返すように飛ばしてくれます。バットでボールを捕まえる感覚があり、ちょっと芯を外しても、遠くへ飛んでくれるので驚きです。
備えておきたいネット際の打球のルール
いつ飛んできてもおかしくない、ネット際の打球ですが、意外と細かいルールを知らない人がほとんどでは？実は、私もそうでした。
ネット際まで届く大きな打球は、試合の勝敗や得点に大きく影響するため、これを機にルールを覚えておきましょう。
フェンス際の打球に備え、ルールをおさえておこう！
私が子どもの頃には、柵越えホームランを見ることはありませんでしたが、今は違います。ホームラン性の打球に備えて、ルールを整理しておきましょう。
- フェンスをノーバウンドで越え、外に出たらホームラン
- フェンス手前でワンバウンドして、外に出たらツーベース
- フェンスの上段でバウンドし、外に出たらホームラン
- フェンスの上段でバウンドし、中に戻ったらインプレー
- ネットのすき間や破損部分から打球が場外に出たら、ツーベース
フェンスをノーバウンドで越え、外に出たらホームラン
- ノーバウンドでスタンドに飛び込めば、文句なしの「ホームラン」！
打球がフェンスやネットの上を越えて直接場外に出たらホームランになります。これは、最も基本的でイメージしやすいホームランですね。
フェア飛球が本塁からの距離が250フィート(76.199メートル）以上あるフェンスを越えるか、スタンドに入った場合、打者がすべての塁を正規に触れれば、本塁打が与えられる。
引用元：公認野球規則5.05a（5）
フェンス手前でワンバウンドして、外に出たらツーベース
- ワンバウンドで場外に出たら、ホームランじゃなく「ツーベース」！
打球がフェンスの手前で一度バウンドしてから場外に出た場合は、打者と走者にそれぞれ二塁までの進塁が認められるということです。
フェアボールが、地面に触れた後、バウンドしてスタンドに入った場合、またはフェンス、スコアボード、灌木およびフェンス上のつる草を抜けるか、その下をくぐるか、挟まって止まった場合には、打者、走者ともに2個の進塁権が与えられる。
引用元：公認野球規則5.05a（7）
フェンスの上段でバウンドし、外に出たらホームラン
- フェンス上段に当たりスタンドに飛び込めば、「ホームラン」！
ノーバウンドで打球がフェンスの最上段に当たり、そのまま場外に出た場合、ホームランです。今回経験した打球が、まさにコレ！
フェア飛球が本塁からの距離が250フィート(76.199メートル）以上あるフェンスを越えるか、スタンドに入った場合、打者がすべての塁を正規に触れれば、本塁打が与えられる。
引用元：公認野球規則5.05a（5）
フェンスの最上段は、「これを越えたかどうか」で本塁打か否かを判定するための基準点とも言えます。最上部に当たり、そのまま越えたなら外へ出たのであれば、フェンスを「越えた」ことになります。
プロ野球の試合においても、選手が放った打球がフェンス上部に当たり、そのままスタンドインした事例があります。審判団はこれをホームランと判定しています。
フェンスの上段でバウンドし、中に戻ったらインプレー
- フェンス上段に当たり中に跳ね返ってきたら、ホームランじゃなく「プレー継続」！
ノーバウンドで打球がフェンスの最上段に当たり、そのまま場外に出た場合、ホームランです。しかし、中に戻ってしまった場合は、インプレーとなり、そのままプレーが続けられます。
フェア飛球が本塁からの距離が250フィート(76.199メートル）以上あるフェンスを越えるか、スタンドに入った場合、打者がすべての塁を正規に触れれば、本塁打が与えられる。
引用元：公認野球規則5.05a（5）
プロ野球の試合においても、選手の打球がフェンス上段ギリギリに当たり、ボールが中へ跳ね返ってきた事例があります。この場合も、インプレーと判定されました。
ネットに挟まったり、すき間から外に出たら、ツーベース
- フェンスのすき間や破損部分から打球が場外に出たら、「ツーベース」！
- フェンスに挟まってしまった場合も、「ツーベース」！
打球がネットのすき間や破損部分から外に出た場合は、「打球がフェンスやネットを越えず、想定外のルートで場外に出た」とい判断されます。この場合、ホームランではなく、ツーベースと判定されます。
フェアボールが、地面に触れた後、バウンドしてスタンドに入った場合、またはフェンス、スコアボード、灌木およびフェンス上のつる草を抜けるか、その下をくぐるか、挟まって止まった場合には、打者、走者ともに2個の進塁権が与えられる。
引用元：公認野球規則5.05a（7）
打球がフェンスに挟まってしまった場合も、ツーベースと判定されるため、注意が必要です。
プロ野球の試合においても、選手の打球がフェンスフェンスの継ぎ目に挟まり、ツーベースとなった事例があります。
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まとめ：フェンス際の打球判定に備え、ルールを覚えておこう！
私が審判中に経験した「ノーバウンドでフェンスの最上段に当たり、そのまま場外へ出た打球」。私も最初はツーベースかと迷ったのですが、ルール上はホームランの判定です。
打球の飛距離が伸び、ホームラン性の当たりが飛び出す機会が増えている少年野球。審判時の打球判定に迷わないよう、フェンス際のルールを次の通り整理しておきます。
| ケース | 判定 |
|---|---|
| ノーバウンドでフェンスを越えた | ホームラン |
| 手前でワンバウンドして、フェンスを越えた | ツーベース |
| 打球がフェンス上段でバウンドし、フェンスを越えた | ホームラン |
| 打球がフェンス上段でバウンドし、中に跳ね返った | インプレー（そのままプレーを継続） |
| フェンスのすき間や破損部分から、フェンスの外に出た | ツーベース |
| フェンスに挟まった | ツーベース |
フェンス際の打球に関するルールを身につけておけば、試合中のプレーにも冷静に対応できるはずです。
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以上、この記事が保護者審判を行う人の参考になれば、うれしいです^^
