三塁走者がいる場面の外野フライ…

「タッチアップは誰が見ればいい?」 

と迷ったことはありませんか?

外野フライは、打球方向・走者状況・内野守備位置によって、審判の役割が大きく変わります。特に少年野球では、三塁走者のタッチアップに合わせて他の走者も動くことが多く、どの審判も一瞬たりとも気が抜けない場面です。

でも、安心してください。タッチアップの確認は「丸暗記」ではなく、基本の動きと原則を理解すれば整理できます。

この記事では、

  • 外野フライのキャッチは誰が見るのか(基本)
  • 三塁走者がいる全パターンのタッチアップ確認担当(図解)
  • 内野前進守備で役割が変わるポイント

を、少年野球のパパ審判向けに分かりやすく整理しました。

この記事を読めば、三塁走者がいるすべてのケースで「誰がタッチアップを見るのか」を事前確認・復習できます。試合前のチェック用としても、ご活用いただけると、うれしいです。

ひるきん
小学校から大学まで野球を続けた経験を持つアラフォーパパ。わが子も少年野球を始めたことがきっかけで、審判としてグラウンドに立つ機会が増えました。しかし、そこで気付かされた「野球のルール、ちゃんと分かってない…」。わが子とともに日々野球の勉強中です!
>>さらに詳しいプロフィールを見る

この記事は、審判メカニクスハンドブックをもとにした個人の見解です。正式なルールや細かい規定については、各地域の野球連盟・協会にご確認ください。

まずは確認|各走者のタッチアップを誰が見るか

「各走者のタッチアップ、誰が見る?」をサッと確認できる早見表がこちら。試合直前の時間がない中でも、30秒あれば「どのケースで」「どの審判が」「どの走者の帰塁を確認するか?」がわかります。

打球の判定走者状況三塁走者の帰塁二塁走者の帰塁一塁走者の帰塁
三塁審判
レフト方向への打球
三塁主審
二・三塁主審二塁審判
一・三塁主審一塁審判
満塁主審二塁審判一塁審判
二塁審判
センター方向への打球
三塁三塁審判
二・三塁三塁審判一塁審判
一・三塁三塁審判一塁審判
満塁三塁審判一塁審判一塁審判
一塁審判
ライト方向への打球
三塁三塁審判
二・三塁三塁審判二塁審判
一・三塁三塁審判二塁審判
満塁三塁審判二塁審判二塁審判

次の章以降では「なぜこの担当になるのか」を図解付きで、解説していきます。

▲最初へ戻る

基本知識|外野フライのキャッチを誰が見るか

各走者のタッチアップを誰が見るかを理解する前に、まず押さえておきたいのが「外野フライのキャッチを誰が判定するのか」という基本。外野フライでは、走者の状況と打球方向によって担当審判が明確に分かれます。

ここが曖昧だと、タッチアップの確認もズレてしまいます。

  • 二塁審判が「外野に出る」ケース
  • 二塁審判が「内野に残る」ケース

二塁審判が「外野に出る」ケース

無走者、または走者三塁のみの場面では、二塁審判は二塁ベースの後方に位置します。このため状態から、打球方向に応じて一・二・三塁審判が外野フライを追い、キャッチ判定を行うことになります。

外野フライの判定担当

  • 左翼手より向かって左側→ 三塁審判
  • 左翼手から右翼手の間→ 二塁審判
  • 右翼手より向かって右側→ 一塁審判

打球に一番近い塁審がキャッチを判定するのが基本です。

例えば、走者なしの場面で右翼フライが飛んだ場合は、三塁審判が外野フライを追い、キャッチ判定を行います。

打球を追った審判はキャッチ判定後すぐに戻るのではなく、その場に留まりながら次のプレーに備えるのが原則。その間、塁の判定は他の審判がカバーするため、審判同士の連携が非常に重要になります。

二塁審判が「内野に残る」ケース

走者が次のような場面では、二塁審判は外野へ出ず内野に留まって走者と塁のプレーを優先します。走者が一塁または二塁にいるときと覚えましょう。

  • 一塁
  • 二塁
  • 一・二塁
  • 一・三塁 ※
  • 二・三塁 ※
  • 満塁 ※

※内野が前進守備の場合を除く

そのため、外野フライのキャッチ判定は一塁審判と三塁審判で分担する形になります。

一•三塁、二•三塁、満塁の場面であっても、内野が前進守備の場合は、二塁審判は外野に出るため、注意しましょう。

外野フライの判定担当

  • 中堅手より向かって左側 → 三塁審判
  • 中堅手から向かって右側 → 一塁審判

例えば、走者一塁の場面で中堅フライが飛んだ場合は、三塁審判が外野フライを追い、キャッチ判定を行います。

この場面では、二塁審判は打球ではなく走者の動き・タッチアップ・塁のプレーを優先して見る役割になります。特に三塁走者がいる場合は、タッチアップに連動して他の走者も動くことが多く、二塁審判の視野と判断が重要になります。

打球を追った審判は“その場に留まる”が原則

外野フライでは、打球を追った審判はキャッチ判定をしたあと、すぐに内野へ戻らず、「その場で次のプレーを見続ける」のが原則。ここに誤解があると、塁に空きがでるなど、判定トラブルの原因になります。

ポイントは次の2つ。外野フライで混乱しないためにも、まずはこの原則をしっかり押さえておきましょう。

  1. 打球を追った審判は、自分の塁を他審判に任せる
    打球を追った審判が担当していた塁は、他の審判がカバーする。
    (例:三塁審判が中堅フライを追った → 三塁の判定は主審がカバー)
  2. カバーした審判は元の審判が戻るまで離れない
    一度カバーに入った審判は、担当審判がポジションへ戻るまで、その塁を離れません。途中で動いてしまうと、塁の判定が無人になる危険があります。

▲最初へ戻る

本題|三塁走者がいるとき、タッチアップは誰が見る?

三塁走者がいる外野フライでは、どの審判が「帰塁(タッチアップ)」を確認するのか?正しく理解するためのポイントは、次の3つです。

  1. 打球を追った審判は帰塁を見ない
  2. 三塁走者の帰塁は「主審」または「三塁審判」が担当する
  3. その後の送球プレーに備えて、各審判が連動する

図解と合わせて、まずは走者三塁のみの基本形から各パターンを整理していきましょう。

  • 走者三塁のみ
  • 走者二・三塁
  • 走者一・三塁
  • 満塁

走者三塁のみ

三塁走者がタッチアップを狙う最もオーソドックスな場面です。審判の分担の基本となるため、しっかり押さえておきましょう。

左翼手フライ(レフトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 主審

レフト方向は三塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は主審が確認します。一塁審判と二塁審判は空いた塁のプレーをカバーするように動きます。

中堅手フライ(センターフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判

センター方向は二塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判が担当します。主審は本塁のプレー、一塁審判は空いた塁のプレーをカバーするように動きます。

右翼手フライ(ライトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判

ライト方向は一塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判が確認します。主審は本塁のプレー、二塁審判は空いた塁のプレーをカバーするように動きます。

走者二・三塁

三塁走者だけでなく二塁走者も同時にタッチアップを狙う場面です。帰塁確認が2か所になるため、審判の分担がより重要になります。

中堅手より左側のフライ

  • 三塁走者の帰塁 → 主審
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判

三塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は主審が確認。二塁走者の帰塁は二塁審判が担当します。一塁審判は空いた塁のプレーをカバーするように動きます。

中堅手より右側のフライ

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判

一塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁を三塁審判、二塁走者の帰塁は二塁審判が確認します。主審は本塁のプレーに備えます。

走者一・三塁

この場面では、三塁走者だけでなく一塁走者のタッチアップ(帰塁)も同時に発生する可能性があります。二方向の確認になるため、審判の分担と視野が重要になります。

中堅手より左側のフライ

  • 三塁走者の帰塁 → 主審
  • 一塁走者の帰塁 → 一塁審判

三塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は主審一塁走者の帰塁は一塁審判が担当します。二塁審判は空いた塁のプレーをカバーするように動きます。

中堅手より右側のフライ

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 二塁審判

一塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判一塁走者の帰塁は二塁審判が担当します。主審は本塁のプレーに備えます。

満塁

満塁ではすべての走者が同時にタッチアップを狙う可能性があります。帰塁確認が3か所に分かれるため、審判同士の役割分担が最も重要になる場面です。

中堅手より左側のフライ

  • 三塁走者の帰塁 → 主審
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 一塁審判

三塁審判は打球を追います。三塁走者の帰塁は主審二塁走者の帰塁は二塁審判一塁走者の帰塁は一塁審判が確認します。

中堅手より右側のフライ

  • 三塁走者の帰塁 → 主審
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 一塁審判

一塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判が確認します。二塁走者と一塁走者の帰塁は二塁審判が担当です。主審は本塁のプレーに備えましょう。

▲最初へ戻る

重要|内野が前進守備のときは役割が変わる

走者が一塁または二塁にいる場合、通常は二塁審判は内野でプレーを確認します。

ただし、少年野球では、三塁走者がいる場面で内野が前進守備を取るケースが多くなります。この場合、二塁審判は外野(二塁ベースの後方)でプレーを確認します。

二塁審判が外野に位置することで、各審判のタッチアップや打球確認の担当が通常と変わるので要注意です。ここからは、内野が前進守備を取った際のタッチアップ確認を整理します。

  • 走者二・三塁(内野が前進守備のとき)
  • 走者一・三塁(内野が前進守備のとき
  • 満塁(内野が前進守備のとき

走者二・三塁(内野が前進守備のとき)

この場面では、三塁走者の本塁突入に加え二塁走者のタッチアップも同時に発生します。
通常の守備位置の場合と二塁審判の動き方が変わるので、注意しましょう。

左翼手フライ(レフトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 主審
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判

三塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は主審が確認します。二塁走者の帰塁は二塁審判が担当。一塁審判は空いた塁をカバーするように動きます。

中堅手フライ(センターフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 二塁走者の帰塁 → 一塁審判

内野が前進守備のときは、通常の守備位置のときとは異なり、二塁審判が打球を追います。三塁走者の帰塁は三塁審判、二塁走者の帰塁は一塁審判が確認。主審は本塁のプレーに備えます。

右翼手フライ(ライトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判

一塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判、二塁走者の帰塁は二塁審判が確認。主審は本塁のプレーに備えます。

走者一・三塁(内野が前進守備のとき

基本の考え方は通常守備と同じですが、前進守備では二塁審判が内野の外側に位置するため、一塁走者の帰塁確認の担当が変わるケースあり。三塁走者だけでなく、一塁走者のタッチアップも同時に発生するため、分担を明確にしておくことが重要です。

左翼手フライ(レフトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 主審
  • 一塁走者の帰塁 → 一塁審判

一塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は主審、一塁走者の帰塁は一塁審判が確認します。主審は本塁、二塁審判は空いた塁のプレーに備えます。

中堅手フライ(センターフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 一塁審判

二塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判、一塁走者の帰塁は一塁審判が確認します。主審は本塁、二塁審判は空いた塁のプレーに備えます。

右翼手フライ(ライトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 二塁審判

一塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判、一塁走者の帰塁は二塁審判が確認します。主審は本塁のプレーに備えます。

満塁(内野が前進守備のとき

前進守備では二塁審判が内野の外側に位置するため、通常守備と比べて一・二塁走者の帰塁確認を二塁審判が担当するケースが増えます。満塁では全走者が同時にタッチアップを狙う可能性があるため、審判同士の役割分担がより重要になります。

左翼手フライ(レフトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 一塁審判

三塁塁審判が打球を追うため、他の審判で帰塁を確認します。三塁走者の帰塁は主審、二塁走者の帰塁、一塁走者の帰塁は一塁審判が担当です。

中堅手フライ(センターフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 二塁走者の帰塁 → 一塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 一塁審判

二塁塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判が確認します。さらに、二塁走者と一塁走者の両方の帰塁は一塁審判が担当です。主審は本塁のプレーに備えます。

右翼手フライ(ライトフライ)

  • 三塁走者の帰塁 → 三塁審判
  • 二塁走者の帰塁 → 二塁審判
  • 一塁走者の帰塁 → 二塁審判

一塁塁審判が打球を追うため、三塁走者の帰塁は三塁審判が確認します。さらに、二塁走者と一塁走者の両方の帰塁は二塁審判が担当です。主審は本塁のプレーに備えます。

▲最初へ戻る

まとめ:三塁走者ありのタッチアップは「打球方向」で決まる

三塁走者がいる外野フライは、審判にとって最も忙しい場面のひとつです。しかし、ポイントを整理すれば担当はシンプルに判断できます。

覚えておきたい4つの原則

  • 外野フライは 打球を追った審判=帰塁を見ない
  • 三塁走者の帰塁は 主審または三塁審判が担当することが多い
  • 内野前進守備では 二塁審判の位置が外側になり役割が変化する
  • 三塁走者が動くと他の走者も連動 → 4審判すべてが連携して判定する

タッチアップは丸暗記ではなく、「打球方向」と「誰が打球を追ったか」を基準に考えると整理できます。三塁走者がいるすべてのケースで「誰がタッチアップを確認するのか」をにまとめました。

打球の判定走者状況三塁走者の帰塁二塁走者の帰塁一塁走者の帰塁
三塁審判
レフト方向への打球
三塁主審
二・三塁主審二塁審判
一・三塁主審一塁審判
満塁主審二塁審判一塁審判
二塁審判
センター方向への打球
三塁三塁審判
二・三塁三塁審判一塁審判
一・三塁三塁審判一塁審判
満塁三塁審判一塁審判一塁審判
一塁審判
ライト方向への打球
三塁三塁審判
二・三塁三塁審判二塁審判
一・三塁三塁審判二塁審判
満塁三塁審判二塁審判二塁審判

試合前のチェックや試合後の復習に、ぜひ活用してください。

▲最初へ戻る

おまけ|詳しく知るなら「審判メカニクスハンドブック」

走者の状況や打球の飛んだ位置によって、複雑に変化する審判の動き方。そこでに役立つのが、『審判メカニクスハンドブック』です。

  • 価格:1冊 税込1,500円
  • 送料:無料

審判メカニクスハンドブック』では、

  • 帰塁を確認する審判の動き方
  • 空いた塁のカバーの動き方

などが詳しく解説されており、実際の現場ですぐに役立つ内容がぎっしりと詰まっています。

審判メカニクスハンドブック』は、審判初心者から上級者まで「審判の動き方が網羅的に押さえられる」一冊です。パパ審判なら、持っておいて損はありません。

以上、この記事が参考になれば、うれしいです。

▲最初へ戻る